先日、ご門徒さん宅での満中陰(四十九日)法要に、傘の餅(傘餅)がお供えされていたので、切って差し上げました。
傘の餅は、白い小餅を49個(7個×7段)重ね、その上に平たく大きい白餅(のし餅)を1枚重ねたお飾りです。

(左)小餅を一段ごとにずらして積んでいます。 (右)小餅を真上に重ねて積んでいます。

真宗(浄土真宗)の作法ではありません。また、最近はめったに見かけなくなった御供えです。
(傘餅をネット通信販売している「一升餅専門店和菓子の幸成堂」さんは、「真言宗、曹洞宗、天台宗の作法」と説明しています。)
法要後に、包丁とまな板を貸してもらい、一番上の「のし餅」を切って、旅人の型を作ります。


ラップを敷いて、その上に置いていきました。
単純なものなのですが、出来上がると感心してもらえます。
「自分の身体の調子が悪い部分を食べると良い」という言い伝えがあるので、出席者がおのおの希望の箇所をもらっていきます。
一種のゲーム、リクリエーションです。年齢を重ねると、みんな何かしら身体の具合の悪いところを持っています。
自分はどこが調子悪いのか、だからこの部分が欲しいなど、みんなで語らいながら分けていくので、場が盛り上がります。
切り方に決まりはないので、他のお寺さんも、色々工夫されているようです。
ネット検索では、小餅を使わない切り方が見つかりました。
手に数珠を持たせる例もあります。