【こころの話】生きづらさを感じ、どうしたら楽になれるのだろうかと思うことはありませんか。あるがままに生きる道を考えていきます。
▼例えば、日頃から物を落としてよく壊してしまう人が、またやってしまったとしましょう。どうなりますか?

①大きな音が出て、人がビックリする。
②人から怒られる、責められる。
③人から信用されなくなる。
④気分が落ち込む。
⑤自信がなくなる。
⑥また失敗しないかと、いつも気になる。
⑦自分を責める。
など、単に「物が壊れた」だけでなく、いろんな反応が起こりますね。
▼実は、「わざと失敗を繰り返している」のかも知れませんよ。①~⑦を、別の視点で考えてみましょう。
①音を出す(失敗する) → (A)人に注目される。
②怒られる、責められる → (B)人に相手にしてもらえる。
③信用されない → (C)孤立する。人と付き合わない。
④落ち込む → (D)楽しくない、苦労の多い人生。
⑤自信がなくなる → (E)チャレンジしない、できない。
⑥ずっと気になる → (F)緊張する、他のことを考えられない。
⑦自分を責める → (G)悪いのは自分だ。
失敗する事によって、(A)~(G)という結果になりました。上記以外にも、まだまだありますよね。
▼失敗はだれでもします。でも「繰り返す」ところには、いろんな意味・意図があります。
(A)(B)のように、誰かに自分を見せるため、構ってもらうために、「わざと」失敗しているのです。これは幼い時に無視(ネグレクト)されてきた人にありがちなのです。人の温もりに飢えている人は、どんな小さな事でもいいので、人と関わりたいものです。怒られても、無視され続けるよりはマシなのですね。
(C)(D)(E)(F)のように、孤立するため、自律しないために「わざと」失敗しているのですね。こちらは、何かしようとする時に、いつも口出しされて、過干渉を受けてきた人にありがちなのです。「自律するな」「自分勝手に行動するな」「他人と付き合うな」と命令され、その教えをずっと守って生きているのですね。
(G)のように、誰もが「悪いのは自分だ」と思うでしょう。でも、必要以上に自分を責めてしまう人は、それは本当に文句を言いたい相手を隠し、かばっている場合があります。今回はその事を掘り下げませんが、結論だけを言えば、私を無視してきた相手、命令してきた相手(誰の事でしょうね?)を守っているのですね。
▼上に挙げたのは一例ですが、「自分を見てもらうために」「他人と繋がらないために」「誰かを守るために」わざと失敗しているなんて事は、考えたことがないでしょう。でも、人には「さびしさ」「不安」「孤独」といった感情があり、そのような気持ちがあることを隠すために、失敗を繰り返している場合があります。
「わざと失敗しているのではないか?」という視点で、自分を見つめ直してみませんか?